アスベストとは
便利だが危険
アスベストは石綿(いしわた、せきめん)とも呼ばれています。石綿という名前の通り、綿のように柔らかな繊維ですが、鉱物の一種で火にくべても燃えません。
アスベストの最もわかりやすいイメージとしては、アスベスト金網です。中学校や高校の理科の実験で、ビーカーに入れた水をアルコールランプで沸かすとき、四角い金網を使いました。あの金網の中の白い部分にアスベストが使用されていたのです。
アスベストは非常に細い繊維です。一本の繊維の太さは、髪の毛の5000分の1くらいです。熱や薬品に強く、磨耗に耐えます。特に白石綿は、切れにくく紡いで織る事も可能で、なおかつ安いということで、こんな便利な繊維はないと重宝されていたのです。
しかし、この便利なアスベストの繊維を肺に吸い込むと、20~50年後に癌になる恐れがあるのです。
複数のアスベスト
アスベストは単一の鉱物ではなく、6種類のアスベストが知られています。最も多く使用されてきたのが、白石綿(クリソタイル)です。文字通り、白いアスベストで、とても柔らかく、顕微鏡で見るとカールしています。別名、蛇紋岩アスベストと呼ばれています。
角閃石アスベストは、角閃石の中にできます。5種類ありますが、工業的に使用されてきたのは、青石綿(クロシドライト)と茶石綿(アモサイト)です。角閃石系のものは顕微鏡で見ると、直線状の繊維です。
蛇紋石系よりも角閃石系のほうが、発がん性は強いと言われています。
既にヨーロッパ8カ国では使用禁止となり、アメリカ、イギリス、フランス、オーストラリアなどでは使用量が激減しています。日本では青石綿と茶石綿の使用は禁止されましたが、白石綿はいまだに多く使われています。