アスベストの検査
顕微鏡法
吹きつけ材や建材などにアスベストが使用されているかどうか調べるには、X線回折による検査が決め手になります。X線回折法は、物質にX線を当てて反射されるX線の強さを調べる方法です。
結晶構造を持つ物質の場合、X線を当てる角度を変えていくと、ある角度でX線が強く反射されます。その角度は結晶の種類によって異なるので、その角度からアスベストかどうか判定することができるのです。
空気中のアスベスト濃度の測定には、大きく分けて顕微鏡法とデジタル測定器法の2つの方法があります。
顕微鏡法は、フィルター越しに一定量の空気を吸い込んでアスベスト繊維を集め、アスベスト繊維が何本あるか顕微鏡で数える方法です。メンブランフィルターという特殊なフィルターを使用するので、メンブランフィルター法とも呼ばれています。
通常、位相差顕微鏡を使うのですが、この測定には問題が多いので外国では電子顕微鏡による測定が行なわれています。アメリカ合衆国環境保護庁(EPA)は、小中学校のアスベスト処理後に電子顕微鏡による濃度測定を義務づけています。
ただ、日本では電子顕微鏡による測定はまだ行なわれていないようです。
デジタル測定器法
デジタル測定器法は、ファイバーエアロゾルモニターという測定器に空気を吸い込みながらレーザー光を照射し、繊維性粉じんを測定する方法です。
顕微鏡法の場合、測定結果が分かるのは、通常、翌日以降ですが、デジタル測定器法だと測定結果がすぐに判明します。アスベスト繊維だけを測定するわけではありませんが、使い方次第ではアスベスト工事中の濃度管理などに活用できます。
空気中のアスベスト濃度測定も、特殊な機器が必要なので、普通は測定機関に依頼することになります。費用は1サンプル2~3万円くらいです。