悪性中皮腫とは
ガンの一種
肺ガンと同じく、悪性中皮腫もガンの一種です。肺ガンは気管支や細気管支・肺胞域にできるガンですが、悪性中皮腫は肺の周囲を覆っている薄い胸膜や、小腸や大腸のまわりを覆っている腹膜、または心臓に出来るガンです。
とても進行が早く、診断されてから1年以内に亡くなる場合がほとんどです。肺ガンなどと違って、手術によって治ったという例は皆無といってよく、今のところ有効な治療法は知られていません。
アスベストが原因
悪性中皮腫の原因として知られているのは、アスベストとエリオナイトだけです。エリオナイトはトルコのカッパドキア地方の凝灰石に含まれる天然の鉱物繊維です。
この地方では、エリオナイトを含む凝灰石を壁材に使用していたため、住民に高頻度で悪性中皮腫が発生しました。肺ガンと違って、悪性中皮腫の場合はタバコとの相乗効果もなく、日本で悪性中皮腫といえば、アスベストが原因と考えていいでしょう。
このようにアスベストとの関係が明らかなので、少量のアスベストを吸い込んでも発病する可能性があることが判明しています。肺ガンと同じく、アスベスト繊維を吸い込んでから長い潜伏期間の後、発病します。
本人がアスベストを扱ったことを知らなかったり、忘れていることもあります。まれな病気と考えられていたため、よく知らない医者も多いようです。
胸部レントゲン写真で結核性胸膜炎のように、胸膜の間に水がたまったりした場合に、結核性の胸膜炎か中皮腫か、アスベストのばく露などを考慮した診断が求められます。