木造住宅とアスベスト
化粧石綿スレート
木造住宅でアスベストが使用されている可能性が高いのは、屋根瓦です。古くから使われてきた和風瓦は粘土を焼いたもので、アスベストは使用されていません。
しかし、近頃の一戸建て住宅の屋根には、コロニアルあるいはカラーベスト、フルベストなどの商品のついた薄い平板状の瓦が使用される例が増えています。
この薄い平板瓦の大部分は、アスベストをセメントで固めて、表面で覆ったもので、JIS(日本工業規格)では「住宅屋根用化粧石綿スレート」と呼ばれており、重量の10~15%はアスベストです。
平均的な一戸建て住宅の屋根を化粧石綿スレートでふくと、約1000枚になります。重量が約3トンですから、アスベスト含有率を15%とすると、屋根の上に約450キログラムのアスベストが乗っていることになるのです。
化粧石綿スレートはアスベストをセメントで固めてありますから、そのままの状態ではアスベストが飛散することはありません。ですが、切ったり割ったりすると、アスベストが飛散します。
化粧石綿スレートは風雨にさらされている間に表面の着色層がはがれて、劣化してアスベストが飛散します。最近は日本でも酸性雨が多くなってきていますが、酸性雨はセメントをとかすので、化粧石綿スレートの劣化を早めてしまいます。
サイディング材
木造住宅でよく使用されるもうひとつのアスベスト建材が、サイディング材と呼ばれる外壁材です。以前はモルタル吹き付けが主流でしたが、工期短縮・コスト削減を考慮して、サイディング材を張り付ける場合が多いようです。
サイディング材で最も多いのは窯業系のものですが、窯業系サイディング材にはアスベストが多用されてきたのです。ただ、近頃はアスベストを使用しない窯業系サイディング材が増えてきています。