ゴミ処分場でのアスベスト
飛散性のアスベスト廃棄物
ゴミ問題が深刻化し、東京・日の出町の「ゴミ紛争」をはじめ、ごみ処理施設や処分場に反対する住民運動が全国各地で巻き起こっています。ゴミ処分場が環境を汚染し、地域住民の健康や生命に大きな危害を及ぼしていることは、明白な事実です。
大改正された廃棄物処理法が1992年から施行されました。改正後は飛散性のアスベスト廃棄物は「特別管理産業廃棄物」に指定され、密封または固化して収集・運搬、埋立処分されるので、アスベスト飛散は少ないという見方もあるようです。
様々な問題
しかし、いくつかの問題点があります。
まず、改正廃棄物処理法で定められたアスベスト廃棄物の定義から製品として最も量の多いアスベスト建材が抜け落ちていることがあげられます。
アスベスト建材は、建設廃棄物、木くず、あるいはガラス・陶磁器くずとして中間処理場で粉々に壊された後、あるいはそのまま廃棄物処分場に持ち込まれています。
また、吹き付けアスベストを除去しないままのビルが横行していることも問題です。阪神・淡路大震災の後、被災地では吹き付けアスベストを除去しないままビルを解体する例が相次ぎ、アスベスト汚染が問題となったのです。
これは被災地に限らず、東京都内でも吹き付けアスベストを事前に除去してから解体しているのは1割~2割のみです。
そして、吹き付けアスベストやアスベスト建材が廃棄されて終着駅のゴミ処分場に辿り着くまでのその過程の中にも問題はあります。収集運搬に伴う積み替え保管所では、集めた廃棄物を大型トラックに積み替えるときにアスベスト繊維が飛散します。
建設廃棄物などを破砕・分別する中間処理施設でも、大量のアスベスト繊維が飛散します。積み替え保管所、中間処理施設は全国に数千箇所あるといわれているのです。
アスベスト汚染の危険性を縮小していくためには、環境団体をはじめ周辺住民による実態解明や問題提起が重要になってきていると言えるでしょう。